先週はヘムスロイド杜のまつりを見に夜行バスで彦根。今週の松本も交通費を節約し鈍行列車で。早朝4時前に起床し5時に菊名から横浜線に乗車。八王子から高尾、そして乗り継ぎよく松本行きに乗り換えれば、あとは車窓から新緑の景色をただひたすら眺めるだけ。途中で特急あずさに一度追い越されただけで、9時過ぎには松本に到着。松本市あげての工芸の五月、すでに町にはたくさんの人が歩き、いくつかのギャラリーではイベントが始まっていました。それを覗きながらあがたの森公園を目指します。
昨年は、初めての訪問だったので、あがたの森公園に広がるブースの多さと作家さんの腕前に圧倒されました。今年は、一年間ご無沙汰している作家さんに会うことを優先させて公園を周りました。
公式の開場は11時ですが10時半前から周ります。会場の本部近くに恒例の作家さん出展マップが貼りだされます。これをカメラに収めて公園内を宝探しのように周ります。
まず最初に見つけた常滑の作家さん岡モータース(岡歩)さんのブースには、岡さんの定番ともいえるレーサーが沢山並んでいました。いつも通りに感激。
岡さんの話しでは、常滑を2時に出発されたそうですが、まだ公式オープン前なので設営の途中でした。準備の邪魔してごめんなさい。昨年の記憶を辿ってほしく、岡さんの作品「大根の精」の名前を言って、無事思い出してもらえました。
岡歩さんのブースには、すでに常連さんや子連れのお客様が集まり、買物をされています。人が車になっているのが一目を引くのでしょう。特に子供の喜びようは見ていて楽しいものでした。今回は撮影用に、最もポピュラーな作品を購入しました。
写真右側のエビ天でつくったシャチホコ車には思わず目がテン。2台並べて飾るのだそうです。(よく見ると後ろにこれから飾るもう一台も・・・)しゃちほこだけあって価格も高級!
絵本から抜け出てきたようで可愛いスカートの少女たち。しばし岡さんとの会話を楽しんだのち、次の作家さんブースを探します。確か地番は近いはず。
少し歩くと反対側の道沿いに、信楽の作家、前川幸市さんのブースを発見!!最近は絵本作家さんでもある前川さんのブースにもたくさんのお客様が訪問されていました。皆、口々にかわいい!を連呼しています。
しましまの町の登場者でしょうか?ロボットネコです。ブースにはこれまで見慣れない作品も数多くありました。でも全部は紹介できないので極一部だけ。
前川幸市さんの人気作品、犬のシリーズと猫達です。今回もシッカリ展示されてました。前川幸市さん自身は、昨年お会いした時と変わりなく、とても元気そうでした。今年7月に御茶ノ水のトライギャラリーでの個展でお会いすることを約して、会場を周ります。なにせ250ブースもあるのですから、うまく周らないとなかなか全部は見切れません。
昨年のまつもとですごく印象に残った杉浦史典さんのブースに到着です。展示作品は「或る男」です。昨年はこの「或る男」を求めずに帰ったのが、さらに印象をさらに深める結果にも。そして杉浦さんは去年言葉を交したことを記憶されてました。感激!
展示作品「或る男」は、とても独特の風貌です。昨年とはまた表情も違う今年の「或る男」を楽しみながら、改めて自己紹介し、陶器オブジェの紹介サイト「12月のこころ」を案内しました。後日見てくれる、と言われてさらに感激!!
杉浦史典さんは愛媛の砥部の作家さんなので、横浜からではなかなか伺うのも難しく、メールで交信できるようになればすごく嬉しいです。(後日、サイト来訪のメールあり。感動!!!)作品はのちほど紹介します。杉浦さんのブースを離れ、さらに会場を周ります。
渡邊亜紗子さんのシーラカンスのような大きな作品です。この独特な作風は一度見れば記憶に残ります。信楽の作家、渡邊亜紗子さんとは、昨年の川根で開催された国際陶芸フェスでお会いしたので半年ちょっとぶりでしょうか?渡邊さんのブース前にも沢山のお客様が集まっていました。
どんな業界でも同じですが「掴み」があるとお客様の関心が集まります。渡邊亜紗子さんのブースは大きなオブジェ2点で、足を留めさせていてスゴイ!
ここいらで、ちょっと陶磁器のブースを離れて、他の工芸の特徴的な作品、作家さんを紹介します。studio fujinoさんの展示風景です。大皿に小皿を盛り飾ったきれいなディスプレーです。木の質感と木目が引き出されて思わず見とれました。
クラフトフェアのレポートで初めての顔出しかな?大久保ハウス木工舎さんの超ユニークな展示風景と、出展者カードを持ってくれた大久保公太郎さんです。昔はリンゴ箱やミカン箱をよくおもちゃ入れに使っていましたが、それを工芸に高めたかの作品でした。車なら持って帰りたい出来栄えです。
見てください。会場の中に現れた職人さんの店、という風景です。OND WORKSHOPの店先「オーダーメイドのベルト屋です」の看板。なるほど!ですね。一度は作ってみたい!
次はガラスの作家さんADACHI TOMOE GLASS WORKSさんの展示作品です。
昨年のまつもとでも、ブースと作品を見て感動しました。ガラスの重みや透き通らな感が残った世界観がとても印象に残ります。「飾る」という言葉が似合いませんか。
どんどん紹介します。フェルトアニマル工房真心堂さんのブース前のハシビロコウです。
リアルで大きなフェルト作品が沢山飾られていました。作家の中田昌樹に、すごい作品数ですね。大きな作品は制作にどれくらい時間を要しますか?と声をかけ、少し話しができました。記憶が正しければですが、真心堂の中田昌樹さんの本業は大工さんだったです。ご自宅で作れるから始めたそうですが、なんともすごい腕前ですね。機会あれば是非購入したいです。
金属工芸 T-BOX 平島鉄也さんの特徴ある作品です。中から電気を灯すとさらに幻想的なオブジェに変わります。
こちらの作品も大きいです。T-BOX 平島鉄也さんのブースには、それぞれ特徴のある大きな作品がいくつも飾ってありました。制作期間を考えたら、どんだけ大変なんでしょう。見ることができて、とても良かったです。
またも陶磁器の作品に戻ります。森の種陶工所さんの展示作品の中からマグカップを紹介します。ツルッとザラッの組み合わせでした。持ち手と胴体、どちらがツルッかはすぐわかりますね。
常滑の作家、栢野紀文さんのブースには、狛犬とどくろのオブジェが並んでいました。実は栢野さんの作品は、ぐい吞み、マグカップ、ボウルの3点を今でも使っています。チューリップのマグは「52週のマグ」でも紹介してます。ピンクと黄色の中間のような地色に鮮やかな色を埋め込む独特の作品が好きです。
土器作家、猫の手社 山崎春樹さんの展示風景です。遠目に見ると何がいるのかわかりませんでした。うなだれているのはペンギンだったと思います。違っていたらごめんなさい。素焼きの温かみが伝わり草むらと融合しています。土だから当然と言えば当然ですね。
高橋由紀子さんのブースに鎮座する小鳥のオブジェです。お客様が多くて話ができなかったのですが、練り込みの技法をどのような使って作陶するのか伺えたら面白かったですね。
これまでも、いくつかのクラフトフェアでお会い、作品を撮らせていただいた山本テツヒコさんのブースに並ぶ新作オブジェです。
山本さんの看板パネル(下)と同じテイストの作品もあれば、そうでないものもあり。過去に紹介したメルヘン調の器も当日たくさん並んでいました。
武藤公夫さんのブース前を通りかかった時に、10年近く前に瀬戸のギャラリーで見かけたオブジェを思い出して、もしやと思い訊ねました。確かに以前は瀬戸のギャラリーで展示されていたそうです。今は川崎で作陶されているとのことでした。
オブジェや人形が動いているかのような武藤公夫さんの作風は、当時と変わりはなく、独特な生命感が漂う世界が広がります。機会を見つけて川崎の陶房にも行ってみたいです。
まだまだ多くの作家さんを紹介したいのですが、今日はここいらまで。さすがにクラフトフェアーまつもとは規模も質も国内最大級です。いい刺激を受けました。帰りもまた、鈍行の旅が待っています。横浜まで約5時間ですが、地ビール雷電をお供に、今日のレポートを思い出しながら新緑の風景を楽しみます。
※メールアドレスが公開されることはありません。